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領海内海洋調査 中国船排除へ

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領海内海洋調査 中国船排除へ
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 政府が、日本領海内で民間の経済活動として行われる海洋調査から中国系の調査船を事実上、排除する方針を決めたことが分かった。中国系の調査船が領海内を調査しようとする事案が昨年、相次いだことから、海底地形などの情報が中国に軍事利用されるリスクを避ける必要があると判断した。

■政府、強制退去も

 政府はすでに体制を整え、運用を始めている。こうした海洋調査対策を、年内に策定する経済安全保障に関する国家戦略に盛り込み、官民一体で取り組む考えだ。

 具体的には、洋上風力発電施設の建設や海底ケーブル敷設を目的として海洋調査を行う事業者に対し、日本の領海(陸地沿岸から12カイリ=約22キロ・メートルまでの海域)内で活動する調査船の所有者やデータ管理の方法などを事前に申告するよう要請する。

 申告内容は、杉田和博官房副長官をトップとする「海洋安全保障連絡会議」を通じて国家安全保障局や警察庁、公安調査庁などが共有し、安全保障の観点からチェックする。

 安全保障上の懸念がある場合は、調査の事業者に調査体制の見直しを要請する。事業者が応じず、調査船が領海内で徘徊(はいかい)や不規則な動きをした場合は、こうした行動を禁止する「外国船舶航行法」を適用し、海上保安庁が強制退去させる。

 対策を強化するのは、中国系調査船による領海内調査の動きが昨年、3件確認され、調査結果が中国の政府機関などを通じて軍事利用されるリスクが浮上したためだ。

 複数の日本政府関係者によると、政府が昨年確認したのは、洋上風力発電施設の建設を目的とした海底調査2件と、海底ケーブル敷設に関する海洋調査1件。

 このうち、4月にあった秋田沖での海底調査のケースでは、中国の海洋地質調査局に所属する海洋調査船が日本の事業会社から委託を受けていた。残りの2件は、香港に拠点を置く民間企業が伊豆沖と鹿児島沖の2か所での調査の委託を受ける予定だった。政府は入港連絡などを機に事案を把握し、安全保障の観点で懸念があるとして協力を要請した結果、事業者側はいずれも調査の中止に応じた。

 海底地形や海水温などの情報があれば、潜水艦などの隠密行動が容易になる。海底ケーブルが細工されれば、機密情報が盗まれる懸念もある。経済活動を目的とする場合、手続きを踏めば外国船でも領海内で海洋調査が可能で、抜け穴になっていたことから、政府は一連の事案後、海洋安全保障連絡会議を設置した。

 政府関係者は「安全保障上の懸念があるので『ゼロリスク』で対処していくことにした」と話している。

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