新井手記 カープで最高の時間

新井手記 カープで最高の時間
こんなに幸せな野球人生はない。今回と同じように引き分けから始まった32年前の日本シリーズ、当時は小学4年生のカープファンだった。第8戦に敗れた後、引退する山本浩二さんが胴上げされた光景を覚えている。
同じようにとは思わない。ただ、完全燃焼できたと胸を張って言える。やり残したことは何もない。
後輩たちには感謝しかない。この6試合。勝敗を超えて素晴らしい戦いだった。
ベンチから応援する時間が多くても、一緒に戦えたことが誇らしい。みんな2年前の日本シリーズから成長し、本当にチームとして一つにまとまった。誠也は自分が打った時も全身で喜びを表した。
初めて4番を任され、自分のことで精いっぱいだった昨季とは違う。ひと回りも大きくなった。みんな自慢の弟たちだ。
日本一の夢は弟たちに託したい。きっとやってくれる。すべての人との出会いに感謝したい。
入団当時は駒大の先輩で大下剛史さんがヘッドコーチだった。厳しく指導された。だから、いまがある。
歴代の監督にも感謝しかない。山本浩二さんには迷惑ばかりをかけた。金本知憲さんには若い頃はかわいがってもらって、どこ行くにも一緒だった。
不振で一番落ち込んだ時に打撃を教えてくれた。そして、黒田博樹さん。自分にないものを持っている。
プロとしての厳しさであり、プライドだ。実績を積んだメジャーから帰ってきても全く変わっていなかった。だから格好いい。
ぶれない。自分をしっかり持っていて、どこにいこうが流されない。野球の神様はいると信じてやってきた。
中学でも高校でも大学でも自分よりもうまい選手はたくさんいた。長所は何かと考えた時にへたくそでも、とにかく一生懸命やる、全力で何事も取り組むしかないと思った。プロである以上、結果は大事だ。
同時に結果が全てではないとも思う。だから、20年間を振り返った時に誇れるのは数字や記録ではない。どんな時も一生懸命にやるという原点だけは忘れなかった。
もう二度と戻れないと思ったカープで最高の時間を、それも4年間も過ごすことができた。復帰後最初の打席では罵声を覚悟した。なのに。
あの大歓声はいまも胸に残る。もうユニホームを脱いでもいいとさえ思った。それほど大切な宝物をもらった。
ファンの方には感謝以外ない。本当にありがとうございました。

[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – スポーツ 新井手記 カープで最高の時間

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